海の見える丘 (01)

辿りついた風景
03/10/13(Mon) 


          ひとり僕は旅に出た
          当てもなく僕は歩いていた
          気が付くと僕は妖精の森にいた
              
          僕はそこで静かに過ごしていた
          このまま終わってしまう自分を慰めて



          ある日僕は泣いた
          僕が僕でなくなってしまったことを知り
          僕が思い出の中に生きていることを知り

          空と海は遠く
          僕には太陽がないことを知り



          僕は海まで歩いていき
          暗黒の海を眺めた
          空と海の隔たりのない暗黒の海

          僕はボートに乗り暗黒の海に漕ぎ出した
          太陽を探しに行こうとして




          大海原に静かに浮んでいると
          風が海を渡り異国の地へと誘って
          その方角に目をやると連なる大地が見えた

          見知らぬ土地なのに
          なんて懐かしい風景なんだろう



          空と海と風
          僕は共にある
          僕は思い出した

          太陽を探すのではなく
          自ら光る努力をすべきだということを






          風よ     
          僕の求めていた場所はここだよ
          ありがとう



          ここで僕は再生するんだ

          ここで僕はもう一度自ら光るんだ







+BGM+(↓CLICK) 

BGI:海の素材屋 BGM:Copyright(C)Music Palette
★ここに綴る文章は私の趣味によるイメージ創作文であり、  
特定の人物及び私のプライベート等とは関連ありません。



next / back / index / home