幸せな日々
03/09/26(霞草 23) 


  土砂降りの雨の中で仁王立ちして
  心を燃やして詠い続ける
  朗々と

  低い声で詠う
  熱が地を這う
  僕の周りに結界が出来る

  意識を集中して無になる
  魂のみ
  そこに存する

  その時
  僕は飛べる
  僕は浮遊する


  闇に光る星
  それは僕なの?
  僕は高く高く上っていく


  僕を呼ぶ声が聞こえた
  僕は振り返る
  誰?

  そこには、、、



  そこには“僕”がいた
  その“僕”はそこに有った
  土砂降りの雨の中仁王立ちしていた

  僕は詠っていた
  魂がなくとも
  朗々と低い声で僕のために

  僕は“僕”だ
  僕は“僕”として有るんだ
  僕は“僕”として生きるんだ

  僕は慌てて帰った
  “僕”に
  “僕”のもとに


  僕よありがとう
  “僕”よありがとう

  僕は“僕”に
  “僕”は僕に感謝して
  また歩き始めたんだ




  僕は歩く
  真っ直ぐに
  君と寄り添って


  僕は今幸せだよ
  とっても
  ほら日が昇ってきた



  陽は大地を照らし始める
  僕たちは身体中でその光を浴びて
  この幸せな瞬間を噛み締める

  地球は回る
  永遠に
  僕たちを乗せて

  陽はまた昇る
  永遠に
  僕たちのために

  夜空の星は輝く
  永遠に
  僕たちの物語のオブジェとして


  僕たちはただの男と女
  地上にあって
  生きている

  この日々日常こそが
  僕たちの生きる場所

  君の手を取って
  僕は歩いていく

  一緒に歩いてくれる君が愛しくって
  君のことばかり考えて
  今僕は歩いているんだ


  幸せな日々


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