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『僕たちのクリスマス』(6-2) (創作Love Story) 僕たちはほとんど携帯のメールをしません。 僕がメールの入力が苦手なこともありますし、 何よりもメールをすると逢いたくなってしまうからです。 来年逢える。 そう信じて一年過ごしているのです。 でも、お互いに禁止しているわけではありません。 「寂しくなったらいつでもメールしていいからね。」 「僕は必ず君に答えるから。」 僕はユキにそう言ってあります。 たまにメールが来た時はすぐに電話をして答えます。 メールの文字は哀しすぎますから。 けれど。 僕からはメールすることはありません。 僕はどんなに寂しくても耐えることにしています。 ユキも耐えているのだから、ね。 年も押し詰まってきたある日の夜。 久し振りにユキからメールが届きました。 「逢いたいの。とっても。」 僕はすぐに電話を掛けました。 優しく励ますような声で。 「駄目だよ。まだ来年じゃない。」 ユキは震えるような声で言いました。 「今すぐに、逢いたいの。そういう時も、あるの。」 ただごとじゃないな、と僕は直感しました。 が、僕とユキは500km以上離れて暮らしています。 すぐ、と言ったって、、、。 「どうした。何かあったのか。」 「何も、。ないわ。けど、クリスマス、って、私、」 「クリスマス?、」 「そう、クリスマス、願い事、純は何願う?」 「何願う、って急に言われても、」 「私、貴方に逢いたいな、って思った。」 「ああ、だけど、、、。」 「分かってる、分かっているわ、逢えないの、でも、」 「でも?」 「でも、願うのは自由でしょ。」 なぁんだ、そういうことか。 何事かと心配しちゃったじゃないか。 「いいよ、願うのは自由だからね。」 「じゃぁ、純も願って。ね。」 「ああ、願おう、」 「声出して、お願い、」 「はいはい、サンタさん、どうかユキと逢わせて下さい、」 「今すぐに?」 「今すぐにユキに逢わせて下さい、って、これでいいかな、」 クスクスとユキの嬉しそうな笑い声。 そして、、、 「やったぁ〜、救われた〜〜、」 「何なんだよ、救われた、って、、、」 「サンタさん、来たのよ、私たちに、!」
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