海の見える丘 (31)

君に伝えたい
03/11/10(Mon) 


          今頃どうしているのだろう
          北へ旅立った君

          貴方が旅に出るように
          私も旅に出るの

          そう言う君に
          僕は理由を問えなくて

          残される者の寂しさ
          君に知らされた別れの日



          旅立つのはいつも僕だったのに
          君が旅立つ日が来るなんて

          「忘れないでね」
          「忘れないよ」

          「今頃何しているのかなとか仕事してても考えてね」
          「ああ考えるよ」

          「ご飯何食べてんのかなとか食事の時思ってね」
          「ああ思っているよ」

          「えっとえっと、、、」
          「大丈夫、僕は君を忘れない、行っておいで」


          君は下を向き
          うんっと頷いて

          じゃ、行って来ま〜すと
          明るい笑顔で君は言って
          くるりと前を向き歩き出した

          君の目がキラキラと光っていたけど
          僕は何も言えなかった



          離れて知る君のこと

          いつも傍らにいてくれたから
          それが当たり前のようになっていたから
          君の存在を僕は忘れていたんだ

          振り返るといつも君がいた
          君はいつでも僕を見つめてくれていた
          声をかけるとすぐに答えてくれた

          僕はひとりで生きてきたけれど
          いつしか君が傍らにいて
          知らず知らずうちに一緒に歩いていたんだ



          君 に 伝 え た い

          そ の こ と を



          君の行方を彼方に想い


          君こそ僕を忘れてくれるなと


          夕陽に向かって叫ぶ秋の海











                                    ・・北へ旅立った君からイメージ





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特定の人物及び私のプライベート等とは関連ありません。



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