詩人
03/09/08(霞草 09) 


  詩を書こう
  私はそう思ってここに綴っているのではありません

  ただ有りのままに綴られる私の文章を
  読んでくださる方が詩と受け止めてくださることがあり
  その目安として詩というカテゴリーに私の身を寄せて
  私はこうして書き綴っているだけなのです


  私は詩人だ
  そんなふうに自分を称している人の詩に
  私が心打たれることは少ないです

  私が心打たれる人の文章は
  魂から吐き出された有りのままの言葉の綴りです

  時にそれに痛みを覚えることもあります
  時にそれに傷つくこともあります
  けれどそれはその文章の作者様に責があるわけではありません

  詩や文章は魂から吐き出された普遍の言葉達です
  作者様に搾り出していただきやっと生まれた魂の申し子です
  その魂の申し子は作者の手から離れ読み人の魂に届く時
  読み人は其々の感性に基づいて多様な感情を持つものなのです


  私はあなたが生み出してくれたあなたの魂の申し子のおかげで
  私が多様な感情を得ることができる
  だからあなたの作品を読むのです
  たとえその作品によって私が慟哭したとしても
  有り難きあなたの魂の申し子を恨むことはありません

  是非に心安らかに
  そしてあなたの魂を解放されてあげて欲しいと願います
  私にはあなたの魂が出たい出たいと泣いているように感じます

  詩など書かなくていいのです
  有るがままのその魂を解放させるために
  心の有り様を文章にして書き綴ればいいのです


  何気なくあなたがそこで書かれている文章ですら
  私の魂に響くものがあります

  あなたは何かを生み出せる人です

  無理にとは言いませんが
  少しだけほんのちょっとだけでいいですから
  あなたの魂を解放させてあげたらいいのになと
  私はそう感じここにこう書きました


  遠い遠いところでお見かけしてお話したこともないものですから
  ここに書いても届かないでしょうが
  言葉はいつか人伝に伝わりやがてあなたのところへきっと届くと信じ
  だらだらと書いてしまいました

  失礼をしていたらお許しください

  好意的に伝わることを念じています


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