ふるさとを失いし旅人 
03/09/02(霞草 01) 


  ふるさとを失いし旅人は
  見知らぬ土地を彷徨うのです

  見知らぬ土地で
  見知らぬ人の窓明かりを眺めては
  遠く失いしふるさとの温かみを懐かしむのです


  ふと同郷のひとと出逢う

  ふるさとでは名前も知らなかったお互いも
  昔からの友のように抱き合って
  月明かりの荒野で懐かしきふるさとを語り合う


  朝日のなか
  互いにまた別の道に分かれるも
  次にまた逢える日がきっとくると希望をもって
  旅人はまたひとり歩き始めるのです


+01+

BACK
NEXT+ +TOP