今僕が春を連れてきた   [image text 158]


05/02/27 










君を待っていた

君が来る日を夢見ていた

遠く離れても忘れたことはなかった


誰にも知られぬようにそっと

心の片隅で君を想ってた




















空を見あげても海を眺めても

山を抱いても風を感じても

いつも想うのは君のことだった


君いない寂しさに包まれて

何度目を瞑ったことだろう




















瞼の奥には君の面影があって

あの日のままに微笑んで

僕を励ましたり慰めたりしてくれた


僕は目を開けたくなくなって

そのまま永い眠りにつきたくなったものだ




























だがすんでのところで僕は気がついた

待っていては春は遠い

僕が春を連れてくるんだと


青空の僕が光届けずに

どこに春がやってこよう

春を待つのは僕ではなく

僕を待つ君が春を待っているんだと




















僕は目を開けて

ひとり心強くして歩き始めた


この道を行けばいつかきっと

君に逢えるとそう信じて

どこまでもどこまでも

決して負けない決意を持って




















長い長い冬の道は僕を苦しめたけど

僕は眠ることはなかった


何もない一面の深い雪原に

道無き道を一歩づつ歩きながら

この雪原に春を連れてきて

一面に花を咲かせてやると

僕は怒涛の行進をしてきた




























そして今

喜びの雄叫びを上げて

僕が帰ってきた


寒さに凍えて眠る君よ

新しい僕とともに

生まれ変わる時がきた
























さあ万物よ

青青と芽吹けよ

光に向け頭を上げよ 


野に山に緑と花

海に空に光と青


君よ もたもたするなよ

いっせいに色を変えるから























そしていっぺんに春にしたら

僕は疾風のように駈けはじめるよ


大好きな大好きな夏に向って

僕は駈ける


君を引っ張って夏まで一直線だ

用意はいいかい





























さあ君よ 目覚めよ

今僕が春を連れてきた







































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