『愛してるクリスマス』(7-3) (創作Love Story)




「おい、ユキ、。」
僕は痺れを切らして少し語気を荒げて声を掛ける。

まったく、、。
せっかく電話で話しているというのに、。
なんだって言うんだ、ユキは。
愛想ひとつなくって。。

「はい、。」
しばらく間をおいて、ユキは答えた。
その声は深く沈んでいる。

「どうしたの?」
僕は少し声を和らげて問い直す。
強く言ってしまってごめんねという気持ちを声色に込めて。

「ね、純、さっきの話、本当なの?」
「さっきの話、って?」
「元気の話、。」
「ああ、本当だよ、普通にしてる、。」

「嘘。」
「嘘なんかついてどうする。」
「、、私はわかるのよ、あなたのこと、。
 あなたが思う以上に私はあなたのこと、わかっているのよ、」
「わかっているったって、大丈夫なものは大丈夫なの、。」

ユキの奴ぅ。
しつこいな、。
君のためを思って話せない事だってあるんだ。
わからなくていいってのに。

「あのね、ちょっとこれから仕事が入ってるから。
 用ないんなら切るよ。いいね。」
「待って。」
「何?」
「さっきの話。」

「ほんとにくどいな、。」
「違うの、クリスマスの話、、。」
「ああ、今年は駄目だな。」
「どうして?」
「どうしてったって、、。やっぱ、駄目だろ。」

「約束は?年に一回逢うっていう約束は?どうなるの?」

そんなこと言ったって。
この状況じゃ、無理なんだよ。
平時なら俺が君に逢いに行く。
だが、今の状況では不可能なんだ。

すまない。
約束は、今年は果せないんだ。














NEXT





  




+BGM+(↓CLICK)

BGI:Copyright(C)素材散策 BGM:Copyright(C)Windy@MIDIクラシック音楽データ集
2004 Xmas  Presented by  Jean-Jacques Azur